「地震雲」に対する個人的な考え。

なんだか、今日は地震が多かったなと。深夜に1回、昼間に1回…だけですが、だけって言っちゃう感覚も変。
それだけ、予震が頻繁だった時期を経験してしまったからではあるけど、その時期を含め異常な状態ではあるのかもしれません。

で。

いわしかな?
いわしかな?使い込んだ絨毯のような雲。

311以降はTwitter上などで地震雲がよく騒ぎになります。

自分自身、気象好きなだけで、雲の種類は覚えられませんが、地震雲と呼ばれる雲が、どう見ても単なる「飛行機雲」か単なる「いわし雲」だったりするのが、結構気になります。

いわし雲とかひつじ雲、鱗雲は、ある程度は季節性でもあるようなので、3月のあの地震の時期には自然に見られる雲の形のように思います。なので、地震の前触れじゃなくて、…偶然。

地震の前日、桃の花が咲いたから、地震の前触れ…って思う人はいないでしょう。

季節の変わり目は、雲を眺めていても本当に楽しい時期だと思う。空気が入れ替わる時期は、暖かい空気、冷たい空気、乾いた空気、湿った空気、入り乱れて、数日おきに空の表情が変わるのが面白い。

一方…

自然の雲ではないだけでに地震雲の疑いを掛けられる「飛行機雲」の場合、いろんな思い込みからのような気がします。

「こんなところは普段飛行機は通らないから飛行機雲じゃない」

航空路の下にある我が家も、風向きによってはほとんど通らない日もあれば、かなり低空飛行することもあるわけです。従って毎日同じ場所や同じ高さを飛ぶわけではないですよね…。

「飛行機雲が長時間残るはずがない」

上空の湿度が高いと長い時間(10分、20分)残ることがあります(天気が悪くなる前とか)。また、それの雲が風に強く流されたりすれば、元が飛行機雲とは思えない形に刻々と変化。渦を巻いたりもします。眺めてるととっても楽しいです。

飛行機雲2本。だって右側が羽田なんだもん。
飛行機雲2本。だって東北方面の離陸コースなんだもん。

「この地震雲の直線上の先が震源を差している(キリッ」

なんて話は、さすがに面白すぎる。

「飛行機は地面に向かって飛ばないから飛行機雲が地面に向かっているのは変だ!」…と思ってのことでしょうが、「地面は平坦で地平線の向こうは海の水が流れ落ちてる」という天動説の時代の人ならまだしも、地球は丸いんだということをちょっとは思い出して!

12月16日夕方の飛行コース
↑の写真の日、12月16日夕方の飛行コース(30分間)

紫やピンク色の光だと地震の前触れなんて騒ぐ人も居ますが、夏場は夕立やゲリラ雷雨などのあと、湿度と光のいたずら。自分も世紀末気分には浸ります、この世の終わりかと思いながら空を見つめる。それから「さて…」と明日のパンを買いに行くのです。

とにかく、「地震雲!」と騒ぎになるとき、「天候によって発生している雲」と区別して騒ぐわけではないので、どうもTwitter上の地震雲報告はアテにならない。自分の場合は「面白い雲発見ツール」として役立てて、ああ、明日は雨かな…やだなとかを考えます。

毎月1回は世紀末
毎月1回は世紀末

もちろん地震雲というものが起こりうることや、地面の動きによって起こる仮説は否定はできないです。地震雲研究をなさっている方も続けていただきたいと思う(あくまで気象現象にも通じた専門家が)。

しかし、一般人の目で「これは天候による雲ではないぞ、異常だぞ」と判別できるような雲が見られる段階は「数週間後に大地震が来るでしょう」なんて悠長に語ってる暇はなく、たぶん数時間レベルなんじゃないかと。

もしかしたら、ほかの人が地震雲だとも思わない、何気ない「ぼやー」っとした雲が急に広がってくる、なんて現象の方が重大な前触れを示しているのかもしれません。

…ま「専門家」と言われる人も「一般人が気象現象と地震雲を見分けるのは難しいですよ」って言ってくれればいいのだけど、これ言わないような自称専門家は………そういうことだろうなと思います。

この「変な雲を見たら地震だと思え」ブーム、早く終わればいいのに…と思いますが、地震が頻繁に起きている間は無理かな。

毎週「今週大きな地震があります」と予言してる人が「2012年は48回当てた」とか自慢してたりする時代ですから(1年は52週あるので、毎日どこかで地震が起こっている状態だと「今週〜」といえば、誰でも年間48回程度は当てられるって話)。

ということで、「明日は地震がありません」という自信のない予知をしてみたり…。当たって欲しいなぁ。

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